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Blog 05/14/2018 Tatsuo Hosoi

アメリカ現地法人社長が実践する、シリコンバレーの市場環境を日本本社に説明する方法

こんにちは。Nissho Electronics USA細井です。早いもので2018年も5月になりました。4月から新しい事業年度が始まり、時節柄新しくシリコンバレーに駐在となられた方も多くいらっしゃいます。毎年の事ですが、どのように活動したらよいか、状況をどのように日本側へ伝えたらよいか?迷われる方々も多く出会います。今回は、説明の仕方として、割と評判が良かったものを一例としてご紹介する事にしました。どこかでお役に立てば嬉しいです。

1. シリコンバレーの環境

カードゲーム(トランプ)で、有名な遊び方の一つに“神経衰弱”と呼ばれるものがありますが、皆さまご存知でしょうか?簡単なルールなので、誰もが一度は遊んだ事があるのではないかと思います。

私はシリコンバレーでの活動状況を日本の社外・社内の方々に伝える際に、この「神経衰弱ゲーム」を例に挙げています。こうすることで何となくイメージを共有出来る事が多いのです。

<神経衰弱ゲームのルール:代表例>

ご存知のとおり、このゲームのルールは非常に簡単です。様々なローカルルールはあるかも知れませんが、尤も一般的と思われるルールは次の通りです。

  1. 最初は52枚の全てのカードが裏返しな状態で置かれている。
  2. プレイヤーは順番に2枚のカードをめくり、同じ数字のカードを連続してめくるとペアとなり成功で自分の獲得カードとなる。失敗した場合は裏返し同じ場所に戻す。
  3. 次のプレーヤーの順番に。これをカードがなくなるまで繰り返す。
  4. 最終的に獲得ペアー数の多いプレイヤーが勝ち

memory1

経験ある方は多いと思いますが、最初はペアーとなるカードがどこにあるか誰にも分からないところからスタートします。最初の一手から当てようとしても、事前情報が何もないので分からず、適当にめくる事になります。偶然最初の順番でペアーが作れたとしても、最終的に勝てるかどうかは分かりません。

ここで一つ言えることは、カードをめくらないと、ゲームに参加できないという事。より多くのカードをめくった人が最後の勝利者になる事です。

私がシリコンバレーに似ていると述べたのは、多くの企業(特に日本企業の現地法人)が最初の一手から「必ず当てろ!」「結果を出せ」と本社から言われ、考えても仕方がない事を考えて、手が動かせない(捲れない)状況ではないのでしょうか?

シリコンバレーにいるプレイヤーは、自分が信じたカードを積極的に次々とめくりゲームに参加します。最初は外れる事が多いですが、外れる事で情報が得られ、次回以降の精度が上がります。もちろん外すことで、次の順番のプレイヤーに貴重な情報を与えてしまう事はありますが、逆に、他の人がめくったカードの種類と位置も良く見ていれば情報が得られ、次の機会に活かせます。後述しますが、ゲームに参加していなければ、他企業が外したことから得られる学びもありません。

シリコンバレーでなかなか成果が出ないと悩んでいる方々は、得てして現場を見ずに後ろを向いて、身内の仲間とどれが当たりそうだとか、議論ばかりしています。

2. 重要な事は、まずGAMEに参加すること

カードをめくる事は、もちろん相手に有利となる情報を知らせる事にもなりますが、当然相手も同じです。これらの行動はシリコンバレーで必要なGive and Takeの“Give”になります。Give出来る人はGAMEに参加でき、相手からもGiveされます。後は弱肉強食の知恵と工夫と運が織りなすスピードゲームです。

私は以前、本ブログで、シリコンバレーで活動するマーケッターとして意識している事として、バイアス(偏見)を持たずにリアルを見て判断する事の重要さ述べさせていただきました。

参考記事:シリコンバレーでマーケターとして大切なこと

この記事でも触れましたが、大企業の設立者や起業家は豊富な経験に基づく知識は持ちながら、偏見を持たず、まずは目の前の技術、市場環境、アイデアをありのままを見るようにしています。人は、時に無意識のうちに、事実に関係なく自分が望んでいる結果の方向、好んでいる内容を正しいと思いたく、それを裏付ける情報のみを信じようとしてしまいます。しかし、せっかく自分たちの目でありのままを見れる環境にいる中で、思い込みによる偏見に、得られる知識の邪魔をさせてしまってはいけません。

現場で技術や市場環境、アイデアをありのままのリアルな環境で見られるようなったら、次に意識したいのはGAMEに参加する事です。私自身も新しいテクノロジー、市場、分野において、そこに参加したいとなれば、まずは1枚めくる事を心掛けています。

ちなみに、神経衰弱ゲームを英語では「MEMORY」と呼ぶそうです。「神経衰弱」と呼ぶよりも、ポジティブな印象を受けるので私は気に入っています。

3. 早い段階でのM&AでGAMEを支配しようとする大手デジタル企業

memory2

ただ最近では、Google、Amazon、Apple、Intel、Ciscoといった大手企業が、かなり早期のスタートアップ企業をM&Aにより傘下に収め、「GAMEが始まる前から領土を主張し囲いを作り、他のプレイヤーがそもそもGAMEに参加できない、させない」状況を作ってしまうケースも出てきています。特にAIエンジン、画像認識技術、ビッグデータ分析、セキュリティー関連などでは、その動きが顕著です。

新しいテクノロジーが世に出てこないという面白みが薄れる事態が起きてしまうのが残念ですが、尚更スピードが重要ということでもあります。

如何でしたでしょうか?シリコンバレーの状況を相手の身近な例えを使って説明する事で、イメージを共有する事は大事な作業です。皆さまの日々ご苦労されている活動が、少しでも軽減されることに役立てたなら大変嬉しいです。

お問い合わせフォームより、どうぞお気軽にお問い合わせください。日商エレクトロニクスのサービスの詳細はこちらから。

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著者紹介

Tatsuo Hosoi

Tatsuo Hosoi

2016年3月までネットワーク及びサイバーセキュリティー分野のマーケティングを担当。同4月にNissho USAのPresidentに着任し、ICT全般のマーケティングを担当する。最先端の動向を掴むべく、持ち前の行動力を活かし、青空の下で日々、東西南北動き回る事を楽しみにしている。

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