DXストーリー 2019.10.22

「ゼロからイチ」創出へのチャレンジ【プレジデントの視点】Vol.1

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こんにちは、Nissho USAプレジデントの榎本です。日頃は、Nissho USAブログをご覧いただきありがとうございます。今後、シリコンバレーで感じたことやNissho USAの取り組みについて「プレジデントの視点」シリーズとして発信していきたいと思いますので、お付き合いの程よろしくお願いします。少しでもご覧いただいているお客様のビジネスに貢献できる情報を共有できればと思います。

今回は赴任後初のブログとのことで、まずは私自身について紹介したいと思います。

理屈ではなく、ゼロからイチ(ZERO to ONE)にチャレンジしたい

ちょうど1年前の10月、Google Cloudについて調べていたところ、偶然にも「Next Googleを目指す、日本人の学生アントレプレナー」というブログが検索結果に出てきました。実はそれは、10年前のシリコンバレー駐在中に私が書いた記事で、起業を目指す京都大学の学生達をGoogleやApple、スタートアップ企業に連れていった時のものでした。当時出会った学生達は起業家精神に溢れ、眩しいくらい目をキラキラさせて目指す世界観や起業ビジョンを語っていました。

実際、その中のひとり岡田満雄君は、卒業後にAIセキュリティのCapyを創業しています。2014年には、500 Startups、Microsoft Ventures(MSV)など米系著名VCから資金調達に成功し、現在はニューヨークに拠点を移し日米両地で活躍中です。彼の活躍を見ていると、有言実行で凄いなと感心するとともに、なんだか嬉しい気持ちになりました。同時に、当時日本で勤務していた私は「もう1度、シリコンバレーでイノベーションの創出をチャレンジしたい!」という想いが心の底から沸々と湧き上がってきて、その感情を抑えることができませんでした。

「なぜ、チャレンジしたいのか?」「何をするのか?」「当社にとって、家族にとって、自分にとって何が大切なのか?」。いくつもの問いが頭を巡りました。綺麗ごとや大義名分を並べることは簡単なのかもしれませんが、根っこを掘り下げて考えてみると、理屈ではないのでしょうね。「理屈ではなく、イノベーティブなビジネスをシリコンバレーでチャレンジしたい。ゼロからイチ(ZERO to ONE)を創出したい」というのが本音でした。ゼロからイチ(ZERO to ONE)を創出することは、容易ではないですし、苦しいこともありますが、やっていて没頭できるというか、心地よいというか、自分が自然でいられる感じがします。

ピーター・ティールの著書に『ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)君はゼロから何を生み出せるか?』というのがありますが、この本からの影響が大きいのかもしれません。この中で語られている「賛成する人がほとんどいない、大切な真実ってなんだろう」という問いは、いつも心の中にあります。いまだに答えはないのですが…。

ちなみに、ピーター・ティールは、PayPalの創業者で、シリコンバレーを代表する起業家のイーロン・マスク(Tesla/Space X)やリード・ホフマン(LinkedIn)らと固い絆で繋がっているPayPalマフィアのドンとしてその名を轟かせています。名も無い頃のマーク・ザッカーバーグ(Facebook)に初めて投資した人物で、最近は、トランプ政権の側近のうちのひとりでもあります。

教員志望から世界を股にかけるビジネスマンへ

両親とも千葉県の田舎で教師をしていたいわゆる教員一家で育った私は、小さい頃から教員になるものだと思い、実際、中高の数学の教員免許も取得しました。塾やテニスコーチのバイトは楽しかったし、教育実習で教鞭をとったときは天職だと思いました。このまま田舎で学校の先生になるんだろうなと。

転機になったのは、ノースカロライナ州にあるデューク大学での短期の交換留学です。現地の大学生と出会い、一緒に行った大学の先輩と付き合う中で、ぼんやりアメリカで仕事したいなという漠然とした想いが芽生え、それはいつしか「世界を股にかけるグローバル・ビジネスマンになりたい」という夢に膨らんでいきました。(週刊BCN記事2012年:「ゼロからイチを創り上げる」のがモットー)

勝手な偏見ですが、「サラリーマン」というと、新橋の赤提灯で会社の愚痴を言っているおじさんのイメージがありますが、「ビジネスマン」というと肩で風を切って颯爽と歩いているニューヨーカーのイメージがあります。そんな憧れが原点となっています。

そんな気持ちで大学の就職課に行くと、日商エレクトロニクスのシリコンバレーオフィスに駐在している先輩がいるとの話。こうして縁あって当時の日商岩井(現双日)のIT中核会社である当社に入社しました。

ベンチャー投資からNutanixの国内ローンチまであらゆる業務を経験

入社後は、エンタープライズ系の営業に始まり、コンピューティング領域のスタートアップ企業のローンチ、デジタルマーケティングへのチャレンジ、ボストン・シリコンバレーへの駐在、クラウド関連ベンチャー企業への投資、社外取締役と色々な経験をさせていただきました。

特に営業担当時代は、新規顧客の開拓が楽しくてマーケティングが集めたリードをもらって、コールド・コールばかりしていました(今では効率悪いセールス手法と思いますが)。既存のお客様を手厚くご対応する方が数値は稼げるのでしょうが、誰も商売していないお客様から発注いただくことに喜びを感じていました。ですから、優秀なセールスマンにはなれませんでした。(日経XTECH記事2008年: 商談の軌跡 納期3ヶ月の短期決戦)

また、今でこそ売上$1.2B(約1,200億円)を超えHCIリーダーを獲得しているNutanixの国内ローンチに携わることができました。2012年の立ち上げ当初は苦しい時期はありましたが、2016年にはIPOを果たしてからは勢いを増し、今では当社の主力ベンダーとなっています。

こういう時期を共にした当時のNutanix幹部や社内メンバーは自分の中でのソールメイトです。何人かはスピンアウトして、また新しいスタートアップでIPOを狙っています。(クラウドWatch記事2012年:「VDIには、もうSANやNASはいらない」〜日商エレ、米Nutanixの仮想化アプライアンスを本格展開〜)(日商エレ2017年:日商エレ、Nutanixアワード受賞)

存分な成果をあげるにはまだ道半ばであり、心苦しさはありますが、なんだかんだ言って、このような経験を任せてくれる当社の企業文化は大好きで、日商LOVEなファンの一人でもあります。

いかがでしたでしょうか。次号Vol.2では、Nissho USAのミッションについてご紹介します。

Nissho Electronicsは最新テクノロジートレンドを視野に入れた、ビジネス・アイディアの提案、設計・構築・保守・運用の一貫したソリューションをご提供しています。弊社へのお問い合わせはこちらのフォームよりお気軽にご連絡ください。

この記事を書いた人

この記事を書いた人

Mizuki (ENO) Enomoto

1997年、日商エレクトロニクス入社。エンタープライズ領域の顧客を中心に、Nutanix、Microsoft Azureなどのローンチに携わる他、国内クラウド・ベンチャーへの出資を担当。 2008年-11年、ボストン、サンノゼ駐在時にクラウドの黎明期を肌で感じて以来、スタートアップ企業のアントレプレナーシップとパッションに魅了されている。2019年5月、2回目となる駐在でNissho USA Presidentに就任し、セレンディピティを信じながら日々奮闘中。趣味は、ファミリーキャンプとゴルフ。

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