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Blog 02/21/2017 シリコンバレー Team Nelco

2075年までに実現することはない?TeslaやUberのセルフドライビングカー事情

自動運転車については、この記事を読んでいる方のほとんどが一度は聞いたことがあるのではないかと思う。Googleは、何年も前から自動運転車の走行テストを実施している。最近では、電気自動車を開発・販売するTeslaが今後生産されるすべてのモデルに完全自動運転機能を持つハードウェアを搭載すると発表した。

自動運転には、レベルがあることはご存知だろうか?まずは、米国運輸省道路交通安全局 (NHTSA) が定義した自動化のレベルを見ていただきたい。(以下、Wikipeidaより抜粋)

【レベル0】

ドライバーが常にすべての主制御系統(加速・操舵・制動)の操作を行う。前方衝突警告(FCW)などの主制御系統を操作しない運転支援システムもレベル0に含む。

【レベル1】

加速・操舵・制動のいずれかをシステムが行う状態。自動ブレーキなどの安全運転支援システムによる。

【レベル2】

加速・操舵・制動のうち複数の操作をシステムが行う状態。アダプティブクルーズコントロール(ステアリングアシスト付き)等がこれに該当する。ドライバーは常時、運転状況を監視操作する必要がある。その為、2016年時点で市販されているシステムはある程度の時間(10~15秒等)、ハンドルから手を離しているとシステムが解除される等の仕様となっている。

【レベル3】

加速・操舵・制動を全てシステムが行い、システムが要請したときはドライバーが対応する状態。加速・操舵・制動を全て自動的に行うシステム。通常時はドライバーは運転から解放されるが、緊急時やシステムの限界時には、システムからの運転操作切り替え要請にドライバーは適切に応じる必要がある。事故時の責任はドライバーとなる。レベル3に該当するシステムは2016年時点で市販されていない。

【レベル4】

完全自動運転。加速・操舵・制動を全てドライバー以外が行い、ドライバーが全く関与しない状態。安全に関わる運転操作と周辺監視をすべてシステムや外部に委ねる。有人、無人両方がある。レベル4に該当するシステムは、上記の鉱山等で運用されている無人ダンプや無人軍事用車両等、特殊環境で運用されているもののみで、一般市民が公道を走れるものは2016年時点では市販されていない。

GoogleやTesla、Uberさらには、様々な車メーカーが自動運転車の開発を発表しているが、上述のように、レベル3, 4の自動運転車はまだ市販されていない。さらに、交通輸送の専門家であるスティーブン・シュラドーバー氏(カリフォルニア大学バークレー校)は「あらゆる状況に対応可能な完全な自動運転車は2075年までに実現することはない」と述べている。

スティーブン氏が指摘する「あらゆる状況に対応可能な完全な自動運転車」というのは、レベル4を指している。また、GoogleやUber、Teslaが近く実現しようとしているものも、レベル3、4といえる。スティーブン氏は、自動運転車についてはまず特定の状況、用途において実用化されると予想している。

交通輸送の専門家と時代の先端を行くテクノロジー企業のどちらが正しいのだろうか?

今回はテクノロジー企業各社の自動運転車に関する取り組みをご紹介する。

1. Waymo (Google)

Googleは、レベル4の完全自動運転車を目指して、2009年から自動運転車の開発プロジェクトを開始した。高速道路や公道でのテストも実施しており、2016年にはGoogle社内の自動運転車部門がスピンアウトする形でWaymoという新会社を設立している。Waymoは、フィアットクライスラー社と提携し、共同で自動運転車の開発を行っている。

しかし、The Informationの記事によると、Waymoはレベル4の完全自動運転車ではなく、レベル3相当の半自動運転車(ハンドルやブレーキペダルが搭載され人が操作することが可能)をまずは市場に投入しようとしているらしい。

2. Uber:

Uberは、ドライバーがいつでも自動運転からマニュアルに切り替えられるレベル3相当の自動運転車を開発し、2016年9月に米ピッツバーグで試験走行を開始した。さらに12月にはサンフランシスコで試験運用を開始した。

しかし、1週間後Uberはサンフランシスコでの試験を中止し、アリゾナへ同社の自動運転車を移動させた。サンフランシスコでのテスト初日に赤信号を無視したという事実もあり、カリフォルニア州からも無許可での自動運転テストを停止するよう命令されたことが背景とされている。

3. Tesla

2016年10月19日、Teslaは今後生産されるすべての車に完全自動運転機能を持つハードウェアを搭載すると発表した。また、Teslaも公道でのテスト走行をすでに実施している。

Autopilot Full Self-Driving Hardware (Neighborhood Short) from Tesla, Inc on Vimeo.

Teslaの自動運転車は、今のところ人間が運転席に座っており、万が一の時には人間が操作することを前提としているため、レベル3といえる。また、イーロン・マスクCEOは「2017年内に新しいデバイスを搭載したモデルで、ロサンゼルスからニューヨークまで完全自動走行してみせる」と宣言している。

ハンドルもブレーキも人間が捜査する必要のない完全自動の乗り物は、将来必ず実現されるだろう。ただし5年後、10年後といった近い未来に自動運転車がどのような形で実用化されるか、というのはまだ誰もわからない。様々な企業が日々急速なスピードで取り組んでいるところだといえる。

また、未来の車の形は、”自動運転車” だけではない。英国のスタートアップ企業であるRiversimple社を利用すれば、「車を所有するのではなく、サービスとして利用する」、というやり方も可能となってくる。Riversimple社は自社で開発したエコカーをユーザーに貸し出している。保険、燃料補給、メンテナンス、リサイクル等、車を所有するデメリットとなることを一括で管理して行ってくれるというのだ。ユーザーはさらに修復やリサイクルが可能なサステイナブルな車というのも選択肢の一つだといえる。

【参考記事】

Google Scaled Back Self-Driving Car Ambitions

Technical challenges for fully automated driving 

Nissho Electronics USAは上記のようなトレンドを把握の上、来るべきデジタルビジネス時代に備え、様々な観点からシリコンバレーで調査を行い、日商エレクトロニクスと連携し、お客様に対し最適な提案をしてまいります。お問い合わせフォームより、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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