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Blog 07/30/2018 Tatsuo Hosoi

【カリフォルニア山火事の防止策】花火に代わるドローン

こんにちは。Nissho Electronics USA細井です。

7月4日はアメリカ合衆国の独立記念日で祝日でした。各地で大規模なセールや、イベントが開催され、アメリカ国旗が街中に溢れ賑やかになります。学校も6月中旬には1年間のカリキュラムが終わり夏休み期間に入るので、家族で7月4日前後で休暇を取得し、旅行に行く方々も多いです。その週は1年で一番ガソリンが安くなる週と言われ、車で旅行に出かける家族のお財布に優しいのも面白いカルチャーですね。

そんな独立記念日ですが、ここでもシリコンバレーにおけるテクノロジーの最先端性が窺えるのです。最近花火大会に置き換わる形として注目を集める、ドローンによるライトショーに焦点を当てたいと思います。ドローンにはどのような可能性が秘められているのでしょうか。

ここでもシリコンバレーがテクノロジーでイノベーションを引き起こす

firework筆者撮影:2018年7月4日独立記念日の花火(サンフランシスコにて)

独立記念日の催し物の中でも一大イベントなのは花火でしょう。カリフォルニアは日本と異なり、通常の日に花火をすることは禁止されていて、NEW YEARイベントや、この7月4日など、年に数日しか許可されていません。そんな理由から今年もコンサートや、公園、パレード、その他イベントで花火が上がりましたが、今年はいつもと違った様子が話題になりました。

カリフォルニア州フェアフィールドにあるトラビス空軍基地では、花火の代わりにドローン500体を使用し、夜空がイルミネーションで彩られました。トラビス空軍基地は火災の危険性があることから今までは花火を実施してきませんでしたが、ドローンを使用することで開催が可能となったのです。(※7月4日が強風の予報だったことから、実際のドローンイベントは翌日の7月5日に延期して実施された。)

トラビス空軍基地の広報担当は「シリコンバレーとも近く、最新のテクノロジーを活用したイノベーションにより、基地においても文化的な祝賀イベントが実施できるようになった。とても素晴らしい試みだった」とコメントしています。

ドローンショーは前回の韓国・平昌冬季オリンピックでも行われたので、記憶に新しい方も多いかと思います。その時のように今回もドローンを使い、花火では表現し難い星条旗を四角く表現したり、メッセージを出したりしながら、観客を魅了するプログラムが組まれました。

参考画像

drone-500出展: https://www.youtube.com/watch?v=aOd4-T_p5fA

drone-earth出展:https://www.youtube.com/watch?v=KhDEEN4gcpI

火災のリスクをどのように回避するか

今回ドローンショーが注目された背景には、カリフォルニアならではの事情もあります。

毎年この時期に行われる花火で問題になるのは、火事に対するリスクです。ご存知の方も多いかと思いますが、カリフォルニアでは3月~11月頃の期間は乾季になり、全くと言って良いほどほとんど雨が降りません。その影響から大規模な山火事は社会問題になっています。サンフランシスコ湾のような海上での花火は良いのですが、内陸の公園で上げる花火は火事の原因になる恐れがあるのです。

アメリカ海洋大気庁によると、昨年火災旋風による被害額が180億ドルに上り、気象災害で受けたダメージの総額が昨年3,000億ドルにまで達したとの報告もあり、経済的な影響は甚大です。カリフォルニア州にとどまらずコロラドやアリゾナ州などでも、荒れ果てたロッキー山脈やアメリカ西部をはさんで、有名なスキー場で伝統的な独立記念日の花火をキャンセルするところが多くでてきました。その結果、ドローンショーが花火を取って代わる存在として注目を集めているのです。

それに比べると火災のリスクが低く思われるドローンですが、それでも火災の懸念は完全には拭いきれません。例えばドローンが飛行機の近くを飛ぶと、機体にぶつかったり、エンジンに吸い込まれたりし、それこそ大事故に繋がる恐れがあります。実際にドローンの使用には依然として連邦航空局の許可を必要とするようであり、なかなか手軽にドローンを使うことはまだできないようです。

花火とドローンショーの使い分け

GPS技術の発達や機体の軽量化、飛行距離・時間の向上など、ドローン技術は急速に進化しています。しかし、上に挙げたドローンの懸念点もあることから、ドローンライトショーが花火を完全に置き換えるにはまだまだ時間がかかるとされています。

現在、ドローンショーと花火の違いには以下の項目が挙がっています。

<花火の魅力>

  • 動的な速さがある
  • 火薬の匂いやその雰囲気を味わうことができる
  • 花火の方が高く大きい(花火は高さ600m、直径500m)
  • 多少の風でも実施可能
  • 長時間のイベントに対応できる(ドローンは飛行時間が短い)

<ドローンの魅力>

  • 花火では不可能なあらゆる種類のパターンを空中に作り出せる
  • 音楽に合わせて動いたり、文字を起こしたりすることが可能、空に3次元の画を映すこともできる
  • ゴミを出さない
  • 静かなので、音楽とコラボしやすい
  • 花火と違って再利用が可能
  • 火事になる危険性が少ない

折角の独立記念日、内陸地の方々も花火のような大空を彩るショーで祝いたいという願いを、ここでも技術の進化が叶えています。ここでも新たなビジネスチャンスが生まれ始めているのです。実際に使う事で改善が図られ、更に技術が進化する。シリコンバレーの活力を独立記念日にも感じられた一コマでした。

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著者紹介

Tatsuo Hosoi

Tatsuo Hosoi

2016年3月までネットワーク及びサイバーセキュリティー分野のマーケティングを担当。同4月にNissho USAのPresidentに着任し、ICT全般のマーケティングを担当する。最先端の動向を掴むべく、持ち前の行動力を活かし、青空の下で日々、東西南北動き回る事を楽しみにしている。

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