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Blog 01/11/2016 IoT | ディープラーニング | 人工知能 Team Nelco

人工知能 (AI) 革命が奪う4つの職業

こんにちは、Nissho Electronics USAです。以前より比較的低給で高いスキルを必要としない職業が機械に奪われていくと予測されてきました。しかし先日の記事で少し触れたように、昨今のIoTとAIの進化により、長年の経験や学習が必要とされる比較的高給な職業までもがテクノロジーに取って代えられようとしています。

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本記事では、テクノロジーの進化によって変化しつつある4つの業務について、テクノロジーの活用法と共にご紹介します。

IoTと人工知能 - ますます進化するテクノロジー

機械が仕事を奪うというと、「ロボットが家事から仕事から、何までこなしてしまう」とイメージされる方も多いかもしれません。しかし実際には、人間の肉体は柔軟で、複雑な動きをこなすことができ、かつ長時間に渡って動作することができます。ロボットが人間のように動けるようになるまでにはまだまだ時間がかかります。

また、コンピュータが人間と会話したり、人間のように考えたり、感情を持つということも、まだまだ現実的ではありません。しかし意外なことに、高度なスキルが必要な知識労働でも人工知能が得意な領域のものは、近い将来取って代わられる可能性があります。そのカギとなるのが、収集されるデータが爆発的に増加し、データの解析技術も飛躍的に高まっていることです。

IoTの普及で爆発的に増加するデータと、ディープラーニングで進化する人工知能

すでに世の中にあるデジタルデータは、人間が扱うにはあまりに膨大な量になりつつありますが、今後IoTの普及に伴い、これまでとは桁違いの膨大なデータが得られるようになります。今後5年間でインターネットにつながるデバイスは5倍の250億台程度になると予想されおり、これらデバイスの中には、毎秒、またはそれよりも短い間隔で、センサー等からデータを生み出し続けるものもでてきます。

一方、データの解析手法も進化しています。最近では、人工知能(AI)、ディープラーニングといったキーワードが話題になることも多くなってきています。ディープラーニングは、「人工知能の革命」と呼ばれることもあるほど革新的な技術です。GoogleやFacebookなどの企業の多くがディープラーニングを利用しています。最近では、Google フォトの、ディープラーニングを利用した写真の検索機能が話題になりました。

人工知能は、人間が一生かかっても処理できないような量の膨大なデータを処理し、データ同士の相関関係を導き出すことが得意です。この能力は、すでに特定の分野では人間の能力を凌駕しています。この能力を使うものであれば、高度な知識労働とされているものでも、テクノロジーに奪われる可能性があります。

テクノロジーに奪われうる、高度な知識労働

それでは、こうしたテクノロジーの進化によって奪われる可能性の高い、仕事の例を4つご紹介します。

  1. 人工知能で進化する、人材採用

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人材採用は最も非効率と考えられている仕事の1つです。すでに転職サイトの企業、職種の情報と、応募者の履歴書などだけでも膨大なデータがあります。企業は大量の応募者から優秀な人を選び出すのに苦戦していますし、労働者は自分にあった企業、ポジションを探すのに苦労しています。これらの問題の大きな原因は、人間が処理することができるデータ量をすでに大きく超えていることです。このため、人工知能の活用により大きく改善される可能性があります。

例えば、シリコンバレーのスタートアップ、PrediktはAIを活用した採用活動の支援を掲げており、応募者の中から優秀な人材を見つけ出したり、職種にあった人材を推薦する機能を提供しています。

人工知能はすぐに人間にとって変わることはなく、初めのうちは応募者の中からスキルの低い可能性がある人を排除したり、必要な条件を満たす人材を探し出すなどのフィルタリング的な役割を果たすと予想されます。

  1. 人工知能で進化する特許分析

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特許を扱う仕事は、高度な知識労働です。例えば、弁理士になるのは難しく、長期間学習を行って資格を取得する必要があります。しかし、すでに膨大な量の特許が存在し、人間が処理するにはあまりに膨大になっており、人工知能を使うことで効果を得やすい分野であると考えられます。

人工知能は、データ同士の関連性を分析にすることが得意です。例えば、特許のテキストを元に、特許同士の相関関係を判定することができます。これがどのように利用できるかというと、まず挙げられるのが特許調査です。

自社の新技術が他社の特許に抵触しないか、反対に他社が自社の特許を侵害していないか、そして自分の調べたい分野にどのような特許が出願されているかを調べるためには、多くの人的コストがかかります。

すでに特許の分析に取り組んでいる企業は多く、最近では2015年10月、ビッグデータ解析サービスを提供するシリコンバレーのUBICが人工知能を活用し、大量の特許書類を効率的に分析できるシステム(トヨタテクニカルディベロップメントとの共同開発)を提供開始することを発表しています。

また、特許はその企業の技術開発の活動を知るための重要な指標です。特許を分析することで、その企業がどのような分野に注力しているかを判定することができます。自社の保有特許と他社のそれを分析することで、提携に適した企業を探したり、将来的に競合と成りうる企業を判定するといった、高度な企業戦略に有用な情報を得ることができます。

このように、従来の人間による作業の効率化だけでなく、人工知能の活用により全く新しい知見を得ることができるようになるのです。

  1. 医療診断

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医療は高度な仕事であり、医者になるためには長い期間の学習と経験が必要です。医療の中でも、医療診断は人工知能が代替できる可能性が最も高い分野です。医療診断は、「患者の様々な症状や検査データを元に、膨大な数の病気からどれに当てはまるのかを判定する」という作業ですが、このような作業はコンピュータが得意としています。

症状を文章で入力して、そこから可能性のある病気を検索する等、人工知能はテキスト解析を得意としています。さらに、画像認識の精度が近年飛躍的に向上し、すでに人間を超えていると言われることもあるような状況にあることから、レントゲンなど、医療診断に使われる画像データを解析し診断するようなことも決してそう遠くない話しと考えられます。

すでに人工知能を医療に生かす取り組みは始まっています。IBMの人工知能「Watson」は医学研究データと個々の患者の症状にもとづいて病気を診断することを目指しており、将来的には治療法の提案も目指しています。

また、IBMはWatson Health Cloudという、人工知能を用いた医療のプラットフォームを発表しており、Appleや医療デバイスメーカーと提携を行っています。Apple Watchから得られた膨大な数のユーザーの行動情報と、健康状態のデータを組み合わせて分析するなど、これまでの医療研究にはないアプローチを用いていることが特徴です。

このように、将来的には診断だけにとどまらず、ますます広い分野で人工知能の活用が期待されます。

  1. IoTでデータが爆発的に増加する、大規模農業・畜産

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人間がコントロールできない自然を相手とし、高度な知識と経験が求められると考えられている分野です。かつ、デジタルデータとして保存・管理されているものは多くなく、勘や経験に頼っている部分が多いのが現状です。

しかし、本分野においても今後IoTの普及で爆発的にデータが増加します。例えば、農業であれば、気温、土の温度、湿り気(水分量、風速、湿度、日射量など)のデータをIoTデバイスによって収集できます。これらのデータは365日、垂れ流しされるもので、膨大なデータが集まってきます。

これらの集まったデータをダッシュボード上にビジュアライズし、それを見て人間がどのように栽培を行うか決定できるだけでも十分に便利ですが、人工知能によって最適な栽培方法を見つけ出すことも期待されます。

例えば、栽培データと農作物の味や成分の関係性を人工知能によって導き出し、最適な条件を満たすために人工知能が温度や湿度など、最適な管理方法を提案するなどの発展が期待されます。複数年のデータや、広範囲の他の農家のデータを合わせたり天候データと組み合わせるなど、データ量を増やすことでより深い分析を行い、継続的に高値で販売できる質の良い農作物を作り上げることも可能となるわけです。

また、畜産業でも同様に、家畜にデバイスを取り付け、生体データや活動データを収集・分析し、家畜の状態をデータで管理することが可能になります。

Nissho Electronics USAの取組み

ここまで読んでいただければお分かりのように、これまでテクノロジーとはあまり縁がないと思われていた分野にまでIoTと人工知能の波が押し寄せています。これにより、あらゆる企業にテクノロジーを活用するためのインフラ、高速でセキュアなネットワーク、膨大なデータを効率的に貯めるストレージ、よりリアルタイムに近いスピードで並列処理を行うコンピューティング基盤などが求められます。

Nissho Electronics USAは上記のようなトレンドを把握の上、来るべきデジタルビジネス時代に備え、様々な観点からシリコンバレーで調査を行い、日商エレクトロニクスと連携し、お客様に対し最適な提案をしてまいります。お問い合わせフォームより、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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