DXを支援する注目スタートアップ 2021.10.29

北米のB2Bスタートアップを紹介!米国著名アクセラレーターAlchemist デモ・デー

米国のアクセラレーター、Alchemist Accelerator(以下、Alchemist)のデモ・デーが2021年10月5日に開催されました。Alchemistは米国で人気のあるアクセラレーターの1つで、その特徴はB2B領域にフォーカスしている点です。

オンラインで開催された今回のデモ・デーでは世界中から28社が参加し、投資家向けに自社プロダクトを発表しました。今回は北米のスタートアップの中から日本でも受け入れられそうだと感じた10社を紹介します。

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CodeLock

世界中でサイバー攻撃が発生している中、国や企業は常にその対策に追われています。CodeLockが提供するのは、マルウェアがソフトウェアに侵入して悪意のあるコードの追加や変更などしないように保護するセキュリティツールです。コードの位置全体を把握し、小さな単位に分割してお互いに管理することで全てのコードを守ります。

DHS(アメリカ合衆国国土安全保障省)が、サイバー攻撃から国を守るために効果的なツールとして推奨している点も注目です。

DHSからの推奨コメント(CodeLock公式ウェブサイトより引用)

Speechki

Speechkiは自動でオーディオブックを生成するツールを提供します。テキストを読み込ませるとSpeechkiのAIがその文章に適した声を選び、15分程度でオーディオブックを作成します。現在、声の種類は251に上り、72の言語に対応しています。日本語にも対応していますが、利用できる声の種類は1種類のみです。

著名ベンチャーキャピタルLightspeedが予測する2021年の10大トレンドの1つに「耳から得る情報が目から得る情報と同じくらい重要に」が入っていたように、音声サービスは今後より成長する市場の1つだと予想されます。Speechkiが提供するようなテクノロジーは今後より注目されていくでしょう。

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Creatify

CreatifyはNFT(非代替性トークン)マーケットプレイスを提供するスタートアップです。特徴はプラットフォームをホワイトラベルで提供している点で、クリエイターはNFT作成から販売までの機能を備えたNFTプラットフォームを迅速に立ち上げることができます。またCreatifyのプラットフォームで売買されたNFTの契約毎に証明書を発行しているため、NFT保有者も安心してプラットフォーム上で売買することができます。

EngFlow

Bazel(Googleが社内開発に使用していた独自のビルドツールをオープンソース化したツール)を開発したメンバーで設立されたEngFlowは、オープンソースの利用に抵抗があるエンジニアが安心してBazelを活用できるよう正式な技術サポートを提供することで、そのテクノロジーの普及を目指しています。実際にBazelを活用する開発者は開発スピードの向上を実感していることもあり、エンジニアの方にはぜひ試していただきたいツールです。

Moodbit

Moodbitは従業員エンゲージメントを高めるHRテックのスタートアップです。従業員のメンタルヘルスや健康状態を把握するために、毎週3つの質問を行うほか、Slack上の投稿内容から情報を集めて分析します。その結果を踏まえて食生活の改善や瞑想など幅広いアドバイスを提供することで、モチベーションや健康維持をサポートして従業員のエンゲージメント向上に繋げます。2019年にサンフランシスコで開催されたHR TechXpoでアワードを受賞しました。

11Sight

11Sightはオンライン版の接客を提供するプラットフォームします。例えばECサイトを訪れた顧客が従業員に何か質問したい時、チャット、音声コール、ビデオコール、ミーティングのセットアップなど顧客自身が好む方法で従業員とやり取りすることができます。高価な物をウェブサイトで購入する場合でも従業員と会話することで不明点を解消できるため、ユーザーエクスペリエンスの向上に繋がります。

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Gaudium.AI

Gaudium.AIはソーシャルメディアチームをサポートする文章自動生成ツールです。業界、アナウンスや緊急のお知らせなど発信するメッセージの趣旨、文章の長さの3つを選び、さらに選択式のキーワードにチェックを入れるとGaudium.AIのキャラクターである犬のCHARLIE(チャーリー)がユニークな文章を作成します。今の時期だとHalloweenなどのキーワードを選べば、気の利いたユニークなメッセージが自動で出来上がります。ソーシャルメディアの活用がより重要になる中、Gaudium.AIのようなツールの活用すれば、企業の担当者はより効率的に有益な情報を発信できるでしょう。

OnTrack Rehab

OnTrack Rehabは高齢者向けに自宅でエクササイズを提供するヘルスケアスタートアップです。OnTrack Rehabは高齢者が転倒して怪我をしないような身体づくりにフォーカスし、筋力のバランスを整えるプログラムをオンラインで提供します。さらにはAR(拡張現実)の技術を使い、ユーザーの身体の20ヶ所を認識し追跡することで、取得したデータから改善点をアドバイスを行います。

QVALON

QVALONはリアル店舗のマネジメントプラットフォームを提供するリテール領域のスタートアップです。従業員のタスク管理機能、従業員同士のコミュニケーションをサポートするチャットとビデオコール、アンケート作成と分析などをモバイルアプリで提供します。各機能自体は特に目新しいものではありませんが、リアル店舗で働く従業員やマネジメント層の業務をサポートする機能を1つのアプリに集約した点が特徴です。

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NisshoUSA注目ポイント

私が今回のデモ・デーで注目をしたのは高齢者向けの転倒防止エクササイズをオンラインで提供するOnTrack Rehabです。世界一の高齢化社会である日本では健康寿命をどう延ばすかが大きなテーマとなっている中、、高齢者の転倒防止にフォーカスし分析からアドバイスまで提供するサービスは需要があると感じたからです。コロナ禍で自宅エクササイズの習慣も広がったこともあり、日々の生活に取り入れやすいのではないでしょうか。ただし高齢者でも使いこなせる設計・使い勝手になっているかどうかがポイントになるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。
Nissho USAは、シリコンバレーで35年以上にわたり活動し、米国での最新のDX事例の紹介や、斬新なスタートアップの発掘並びに日本企業とのマッチングサービスを提供しています。紹介した事例を詳しく知りたい方や、スタートアップ企業との協業をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

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Shuichi Noto

2008年にユニアデックス入社。5年間の大手通信キャリア向けの営業を経験した後、日商エレクトロニクスへ入社。大手OTTの情報システム部門向けにVDIやWeb会議などの働き方改革を促進するソリューションの販売に従事。2019年よりNissho USAに赴任。お客様のビジネスを共創&サポートできるようなソリューションの発掘を目指し日々活動中。担当領域はITインフラ全般、ヘルスケア業界、地域創生など。趣味はゴルフとサッカー。

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