DXを支援する注目スタートアップ 2021.08.09

言語の壁を取り払うスタートアップ4社のサービスを使ってみた

新型コロナウイルスの影響でカンファレンスやミーティングのオンライン化が浸透し世界中のイベントに参加しやすくなった一方、英語でのコミュニケーションに苦労している人は多いのではないでしょうか。そのような中、2021年6月にZoomがリアルタイム翻訳のKitesを買収するなど、言語の壁をなくすスタートアップに注目が集まっています。今回は私が試した外国語でのコミュニケーションをサポートするスタートアップを4社ピックアップしてお届けしたいと思います。

英文添削機能を提供するGrammarly

Grammarlyは英文添削機能を提供するスタートアップです。特徴的なのは、基本的なスペルミスや前置詞などの訂正だけではなく、目的に合わせた文章表現のアドバイスなども行う点です。ユーザーは事前に作成したい文章のトーンについて、カジュアルなのか、フォーマルなのかなど細かく設定でき、Grammarlyはそれに合わせて最適な提案をします。

私の場合はフォーマルな文章という設定で活用しているのですが、よくimportant(重要)という言葉を使っていたところ、よりビジネス的な表現になるよう類義語のessentialやcrucialなどが提案されました。さらにその提案や指摘とともにその理由も提示されるため、ユーザが納得して学べる仕組みになっています。私自身もGrammarlyのおかげで英語でもある程度精度の高い文章を作れるようになりました。

設立年 2015年
所在地 カリフォルニア州サンフランシスコ
従業員 501-1000名
創設者 Alex Shevchenko(Co-Founder&Product Manager)
Dmytro Lider(Co-Founder&Head of Language Technology)
Max Lytvyn(Co-Founder&Head of Revenue)
資金調達 $200M(約220億円)
VC General Catalyst、Sozo Ventures、IVPなど
URL https://app.grammarly.com/

※crunchbaseデータベース参照

リアルタイム翻訳機能を提供するWordly

Wordlyはリアルタイム翻訳を提供するスタートアップです。日本語はもちろん、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語など数多くの言語をサポートしています。現在はオンラインカンファレンス時の言語サポート機能として使われることが多く、英語で提供されるコンテンツに対して聞き手が言葉を選ぶと、英語が全くできなくても内容の50%程度を理解できるようになっています。

実際に活用してみましたが、精度の観点からミーティングなどインタラクティブなコミュニケーションで利用するのはまだ難しそうな印象でした。しかし馴染みのない言語のコンテンツを視聴する際には活用できそうです。

設立年 2017年
所在地 カリフォルニア州ロスアルトス
従業員 1-10名
創設者 Lakshman Rathnam(CEO)
資金調達 N/A
VC N/A
URL https://wordly.ai/

※crunchbaseデータベース参照

高精度な文字書き起こし機能を提供するOtter.ai

Otter.aiは英語音声の書き起こし機能を提供するスタートアップです。特徴は、リアルタイムに文字を書き起こすだけではなく前後の文脈に合わせて文章を自動で修正することによって、精度の高い文章を再現する点です。

私の場合は英語でのミーティングで相手の話している内容を理解したり、振り返りのサポートツールとしてOtter.aiを活用していますが、ネイティブの速い英語もしっかりと聞き取りすぐに文字に起こしてくれるため、今では欠かせないツールとなっています。日本ではNTTドコモがパートナーとなり販売を開始しています。

設立年 2017年
所在地 カリフォルニア州マウンテンビュー
従業員 11-50名
創設者 Sam Liang(Founder&CEO)
資金調達 $63M(約69億円)SeriseB
VC Draper Associates、Horizons Ventures、Spectrum Equity など
URL https://otter.ai/

※crunchbaseデータベース参照

自然な言葉に翻訳してくれるDeepL

DeepLは翻訳機能を提供するスタートアップで、その特徴は自然な文章に翻訳してくれる点です。今までの翻訳ツールで日本語に翻訳すると、理解できるが少し違和感のある不自然な日本語に翻訳されるということがよくありましたが、DeepLは自然な文章で翻訳してくれます。英語の文書を読むのに抵抗がある方でもDeepLを活用することで、ある程度の意味を理解できるようになるでしょう。1度に読み込む文は5000文字までフリーで活用できる点も魅力的です。

設立年 2017年
所在地 ドイツ ケルン
従業員 101-250名
創設者 Jaroslaw Kutylowski(Founder&CEO)
資金調達 SeriseA
VC Benchmark、btov Partners など
URL https://www.deepl.com/translator

※crunchbaseデータベース参照

NisshoUSA注目ポイント

仕事がますますオンライン中心になる中で、今回取り上げた言語の壁を取り払うスタートアップはZoomやTeamsと連携していくことで今後より成長するでしょう。一方で利用者として気を付けたいのは、精度の高いツールが出てきている一方でそれらのツールを完全に信頼してはいけないという点です。やはりどのツールもまだ間違いが見受けられるため、最終的には自身で判断できるある程度の言語知識を身につける必要がありそうです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
Nissho USAは、シリコンバレーで35年以上にわたり活動し、米国での最新のDX事例の紹介や、斬新なスタートアップの発掘並びに日本企業とのマッチングサービスを提供しています。紹介した事例を詳しく知りたい方や、スタートアップ企業との協業をご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

関連記事:【Zoomtopia 2020速報】イベントプラットフォームOnZoomとアプリ連携機能Zappsが発表

この記事を書いた人

この記事を書いた人

Shuichi Noto

2008年にユニアデックス入社。5年間の大手通信キャリア向けの営業を経験した後、日商エレクトロニクスへ入社。大手OTTの情報システム部門向けにVDIやWeb会議などの働き方改革を促進するソリューションの販売に従事。2019年よりNissho USAに赴任。お客様のビジネスを共創&サポートできるようなソリューションの発掘を目指し日々活動中。担当領域はITインフラ全般、ヘルスケア業界、地域創生など。趣味はゴルフとサッカー。

この記事をシェアする

ニュースレター登録 最新の記事を無料でお届けいたします。