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Blog 05/08/2016 IoT | エンタープライズ | 人工知能 Team Nelco

イノベーションはデータから。ビジネスインテリジェンスの最新トレンド

最近ビジネスインテリジェンス(BI)という言葉を聞く機会が増えてきたのではないでしょうか。

BIの定義は次のものです。

業務システムなどから蓄積される企業内の膨大なデータを、蓄積・分析・加工して、企業の意思決定に活用しようとする手法。ERPパッケージやCRMソフトなどからもたらされるデータの分析を専門家に依存せず、経営者や社員が必要な情報を自在に分析し、経営計画や企業戦略などに活用することを目指している。(IT用語辞典より)

BIの歴史は古く、1989年に米調査会社Gartner社のアナリストであるハワード・ドレスナー(Howard Dresner)氏が提唱した概念です。近年、特に注目されている理由としては、企業活動で生み出されるデジタルデータ自体が急速に増加していること、解析技術が飛躍的に進化していること、クラウドテクノロジーとスマートフォンの普及などが挙げられます。

近年、データ活用が企業の成長・存続に大きな影響を与えるようになってきており、これまでテクノロジーとは無縁であった業種でさえも、生き残りのためにデータの活用を考える必要が出てきています。このような流れについては、あのテーマパークも。すべての産業を変えていく、IoTの利用例7選でもご紹介しています。

しかし、日本企業はデータ活用についての理解が乏しかったり、データを用いたイノベーションを起こそうという意識が諸外国について著しく低いことが、様々な調査で明らかになっており、経済産業省もものづくり白書の中で警鐘を鳴らしています。

企業でのデータ分析がエクセルを意味していた時代はすでに過ぎ去っており、BIツールが急速に進化しています。今回は、ますます重要性を増しているBIの最新トレンドについてご紹介します。

1. セルフサービスBIの進化

セルフサービスBIとは、データを最終的に利用する人、つまりデータに基づいて意思決定する人自らがレポートの作成やデータ分析を行うことです。多くの会社では、データ分析の部門があり、定期的にレポートを作成したり、別部門からの依頼に応じてデータ分析を行ってきました。

しかし、これではデータの取得から意思決定までにタイムラグが生じる場合は、データを分析する人がデータの使い道をよく理解できておらず、より効果的なデータ分析ができないという問題がありました。データ分析の知識がない人でも、高度なデータ分析を行うためのサービスが増えてきています。

データ分析は、もはや専門家だけのものではなくなっていきます。

 

2. ビジュアリゼーションの進化

graf-compressor

複雑なデータを効率的に表現し、理解するために、ビジュアリゼーションが進んでいます。チャートはインタラクション性を持っていて、データの並び替えはもちろん、チャートの各項目をクリックすることで、より詳細なデータを閲覧することもできるようになります。

このように、ツールを使うことでデータを様々な角度から分析することが可能になります。エクセルで作ったチャートを印刷して会議で配るというシーンは、データを活用し成長する企業からは消えていくでしょう。

 

3. クラウド活用の加速

今後は、自分のPC内や自社の狭いシステム内でデータを保存し、解析することは減っていくでしょう。データが爆発的に増加している今、1台のPCはもちろん、並のシステムではデータの保存することができません。

また、ビッグデータ解析には多くのコンピュータリソースを必要となります。この結果、データを活用しようと思うと、巨大なシステムを構築する必要があります。このようなシステムを自社で構築することは、構築自体のコスト、保守運用のコスト、高度な専門知識を持つスタッフの雇用などを考えても、多くの会社にとって現実的ではありません。

このような背景から、クラウドを利用したデータの保存、解析の動きはますます加速していきます。

4. 他システムとの連携の発展

データの保存・解析のサービスがクラウドで提供されるようになり、どこからでのデータをアクセスできるようになると、そのデータを人間が閲覧するだけでなく、他の業務システムや他のサービスとの連携・カスタマイズを行うことができるようになります。実際に、データ解析ツールは、他のシステムと連携するためのWeb APIを提供する例が多く見られます。

サービスの連携の例として、チャットツールを考えてみましょう。BIツールを始め、解析ツールは社員全員が見るものではなく、限られた人が、限られた時に見るという場合も多いのではないでしょうか。そこで、定期的にKPIなどの重要なデータをチャットツールに自動で投稿したり、何か重要なイベントが起こった時に、社内のチャットツールに自動で投稿され、すぐに社員全員が状況を把握できるようにすることができます。

シリコンバレー発の企業用チャットツールのSlackが注目を浴びていますが、その理由の一つとして他のサービス・システムとの連携が簡単にできることがあります。企業内でのデータ活用が進むにつれて、業務で使うソフトウェアにおいても、他のシステムと連携できるかどうかが重要なポイントになってくるでしょう。

5. IoTの普及

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デジタルのデータの量は、BIの概念が提唱されて以来、年々増えてきています。この流れは加速し、IoTの普及に伴って爆発的にデータが増加することが予測されます。


IDCの予測によると、2013年から2020年の間に平均で毎年40%データ量が増加します。IoTが集める膨大なデータをうまく活用することで、より高い価値を生み出すことができます。

なぜこれほどまでにデータが増えるのかというと、インターネットにつながった様々なセンサが、毎秒、毎分といった高い頻度でデータを生成し続けるためです。従来、デジタルデータの多くは、人が何か行動を起こした時に生成されるものが多かったのですが、IoTデバイスは電源が入っているだけでデータを生成し続けるのです。

 

6. モバイルでの活用が進む

クラウド上にデータがあるのなら、インターネットを通じてどこからでもアクセスができます。スマートフォンやタブレット端末でデータにアクセスしようとするのはごく自然な流れです。

先日の記事でご紹介したSalesforceのプラットフォーム「Wave Analytics」のように、多くのBIツールはPCだけでなく、スマートフォンやタブレットでも快適に利用できるように作られています。

営業先などのオフィスの外も含めた活用シーンが増えています。最新のデータを元に、即時に判断を下すことが可能になりました。

7. 解析技術のさらなる進化


最近では人工知能が話題になっているように、データ分析の技術が飛躍的に向上しています。このため、データからより多くの知見を得ることが可能になっています。特にテキストの分析や、画像の分析のように、ビジネスでも十分に実用レベルに達しているものもあります。

GoogleのTensorFlowなどのように、機械学習のソフトウェアを企業が無償で公開する例が増えてきています。また、Amazonが2015年4月に発表したAmazon Machine Learningのように、機械学習の高度な専門知識を持たない技術者でも、比較的容易に機械学習を行えるツールやプラットフォームも増えてきています。このように、機械学習の敷居はどんどん低くなっています。

データ解析は、データの蓄積・解析のためのコストと、データから得られる利益のバランスを考える必要があります。より低コストでデータ分析が行える環境が整うにつれて、企業内での活用が加速すると考えられます。

 

Nissho Electronics USAの取組み

ここまで読んでいただければお分かりのように、これまでテクノロジーとはあまり縁がない分野、長年の経験と勘に頼るような分野にまで人工知能の波が押し寄せています。これにより、あらゆる企業にテクノロジーを活用するためのインフラ、高速でセキュアなネットワーク、膨大なデータを効率的に貯めるストレージ、よりリアルタイムに近いスピードで並列処理を行うコンピューティング基盤などが求められます。

Nissho Electronics USAは上記のようなトレンドを把握の上、来るべきデジタルビジネス時代に備え、様々な観点からシリコンバレーで調査を行い、日商エレクトロニクスと連携し、お客様に対し最適な提案をしてまいります。お問い合わせフォームより、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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