DXを支援する注目スタートアップ 2021.01.11

健康を全体的に管理できるAmazonのフィットネスバンドHalo体験レポート

トレンドを把握する上で押えておきたいGAFAの動向。今回は2020年12月にアメリカで一般ユーザーへの提供がスタートしたAmazonのフィットネスバンド「Halo」を早速使ってみたので、その機能について感想を交えながらご紹介したいと思います。

ユーザーの健康を促進する4つの機能

Haloの主な機能はフィットネス管理、スリープトラッカー、メンタルヘルスの把握、体脂肪の推定です。バンド本体に加速度センサー、心拍数モニター、温度計、マイクが付いており、そこから身体のデータが収集されます。ディスプレイはなく、収集されたデータはHaloモバイルアプリに表示される仕組みです。実際に体験してみたところ、1回の充電で24時間身に付けて約3日間使うことができました。ここからそれぞれの機能について解説をしてきたいと思います。

Amazon Halo 本体
Amazon Halo モバイルアプリ画面

フィットネス管理

フィットネス管理機能のユニークな点は、1週間のフィットネススコアがポイントで可視化される点です。一般ユーザーは1週間で150ポイント達成、アクティブに活動したいというユーザーは1週間で300ポイント達成することを目標に、ランニングなどでアクティブに動くと1分間で2ポイント、歩くと1分間で1ポイント獲得でき、逆に動かない時間が続くと1ポイントマイナスになります。ポイントが貯まったり減ったりすることでゲーム感覚で楽しみながら運動できるという仕組みです。また運動を促進するエクササイズやヨガの動画もアプリ上から再生することがでるほか、歩数のカウント機能などもついています。

1週間で4日間40分ほどランニングをしたところ、合計280ポイントとなりました。ランニングしない日は徒歩数2000程度となりほとんどポイントを獲得できない日もあり、ある程度意識して運動をしないと目標の150ポイントには届かないなという印象を受けました。リモートワークで運動不足気味の方にはおすすめ、アスリートには少し物足りない機能ではないでしょうか。

フィットネス機能のアプリ画面

スリープトラッカー

スリープトラッカー機能は0点から100点の睡眠スコアを出してくれるほか、ベッドに入った時間、睡眠時間の合計、レム睡眠、ノンレム睡眠などの時間を可視化してくれます。2週間ほど試してみましたがベッドに入った時間がほぼ正しかったほか、あまりよく眠れなかったと感じる日はスコアが低くなり、ある程度信憑性の高いデータが出ているなと感じました。睡眠の質を改善するために「寝る前にピアノを聴いてリラックスしよう」などの様々なアドバイスもしてくれます。自身の睡眠を分析して質を向上させたい人にはおすすめの機能です。

スリープトラッカー機能のアプリ画面

メンタルヘルスの把握と改善

メンタルヘルス機能は声のトーンから感情を分析し、自分の状態を「ハッピー」や「落ち込んでいる」など4カテゴリーに分類して教えてくれるというものです。準備として、フィットネスバンド本体の設定時に5つの短文(英語)を読みます。こうすることことでバンドが利用者の声を覚え、その後は定期的に情報収集を行うようになります。常に声のトーンを収集させたい場合は本体のボタンを押すだけで切り替えることがでるため、会議や人と話す間のトーン分析にも活用できそうです。ちなみに私の声のトーンは「落ち込んでいる」という感情に分類されることが多く、もしかしたら自分で気付かないうちに少し病み気味になっているのかもしれません。そのようなメンタルのケアが必要と思われるユーザー向けにマインドフルネスやリラクゼーションができる動画がアプリ上から提供されています。

メンタルヘルス機能のアプリ画面

体脂肪率の推定

体脂肪率の推定にはバンド本体の機能ではなく、Haloモバイルアプリの機能を活用します。アプリに身長と体重の情報を入力し、その後体全体の正面・後ろ・左右の写真を撮ることで、ユーザーの身体の3Dモデルを作成して測定するという仕組みで。ます。ユニークな点としては体脂肪が増減した際の自分のリアルな体つきがイメージできる機能が付いていることです。例えば自分の体脂肪率が15%になったらどんな体つきになるのか、自分の3D画像で見ることができます。実際に作られた3D画像はかなりリアリティがあり、体脂肪が減った自分の姿を具体的にイメージしやすく、ダイエットのモチベーションになると感じました。

NisshoUSA注目ポイント

私が感じたHaloの魅力は健康増進の要素を網羅している点です。メンタルヘルスやスリープトラッカーを提供する様々なスタートアップはありますが、その多くは1つの機能に特化したサービスです。そのようなサービスは「睡眠やメンタルは全く問題なくエクササイズのみ課題がある」というように自身の課題が明確である場合にピンポイントで活用すればいいと思いますが、たいていの人はどこに課題があるのかわからないのではないでしょうか。その点Haloは総合的な健康管理ができるため、まさに「健康管理を始めたいけどどこから始めるべきかわからない」という人にもぴったりだと感じました。欲を言えばそれぞれのデータを相関分析してパーソナライズされたアドバイスが提供されると、より魅力的な製品になりそうだと感じました。現時点では日本での発売は未定です。

Haloの登場でフィットネス業界、ヘルスケア業界に影響が出るに違いありません。体脂肪を正確にはかることを売りにしていた体重計などは今後Haloモバイルアプリに置き換る可能性があります。様々な業界に影響を与えるGAFAの動向については、引き続きウオッチしていく必要はありそうです。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人

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Shuichi Noto

2008年にユニアデックス入社。5年間の大手通信キャリア向けの営業を経験した後、日商エレクトロニクスへ入社。大手OTTの情報システム部門向けにVDIやWeb会議などの働き方改革を促進するソリューションの販売に従事。2019年よりNissho USAに赴任。お客様のビジネスを共創&サポートできるようなソリューションの発掘を目指し日々活動中。担当領域はITインフラ全般、ヘルスケア業界、地域創生など。趣味はゴルフとサッカー。

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