DXストーリー 2019.10.22

「ゼロからイチ」創出へのチャレンジ【プレジデントの視点】Vol.2

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こんにちは、Nissho USAの榎本です。前回のVol.1では私について紹介しましたが、今回はそんな私が率いるNissho USAのミッションについてお伝えしたいと思います。

シリコンバレーで成し遂げたいことは何か?

ご存知のように、ここシリコンバレーでは「破壊的(Disruptive)イノベーション」を創出するスタートアップが生まれやすい環境にあります。VCやエンジェル投資が活発で、スタンフォード大学との産学連携、偉大な起業家メンター(指導者や助言者)がエコシステムを形成し、地域全体が起業を応援する雰囲気があるからです。10年前と比較すると、圧倒的に日本人の起業家も増えてきています。

そんなシリコンバレーに拠点を構える当社の中期経営計画2020では、「お客様のデジタルビジネスを支援・共創する企業になる」というビジョンとして掲げており、私個人としてはまさに会社のビジョンと個人のビジョンがちょうどクロスしたやり甲斐のある仕事をしています。会社の目指すべき姿と個人として目指すべき姿が同じであるというのは、本当に幸せなことだと思います。

Nissho USAのミッションは、以下の3つです。

1. スタートアップへの出資、代理店契約、業務提携を通じた「破壊的(Disruptive)」テクノロジーやビジネスモデルの開発

2. 米国エクセレント・ユーザー企業のDX活動の裏舞台の把握とコネクション強化

3. イノベーション・リーディングカンパニーとして市場を牽引する業界ポジショニングの確立

具体的な活動内容は別の記事で書きたいと思いますが、まずはこの方向性で走り出しています。10年前の駐在時とは色々な意味で状況が変わっていますが、変化のスピードを肌で感じながら、ワクワクとした刺激的な日々の中で、各種戦略を愚直に実行していきたいと思います。

DXの流行語に踊らされず常識を覆すビジネスモデルで勝負

テック・ジャイアンツと呼ばれるGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)やBAT(Baidu、Alibaba、Tencent)は、自らの持つ膨大なデータと資金力を武器に各産業界を侵食しつつあります。加えて、デジタル・ディスラプターと呼ばれるスタートアップもフィンテック、インシュアテック、リテールテック、HRテックなどX-Techと称し、これまでの産業構造の仕組みやルールをゲームチェンジして、新たな形のビジネス・モデルを展開しつつあります。

このような状況下、日本企業を取り巻く環境は、予測不可能な市場環境や異業種からの参入、ユーザーニーズの多様性と流動性など、デジタルトランスフォーメーション(DX)の文脈の中で大きな変革が求められています。Nissho USAではこのデジタル・トランスフォーメーション(DX)という流行語に踊らされることなく、地に足をつけて「DXの本質とは何か?」をしっかりと押さえていきたいと考えています。

私たちは、単なるデジタル化(デジタライゼーション)で業務効率化やコスト削減に止まることなく、お客様の業界の常識を覆す逆説的なビジネスモデルを考え抜き、一緒になってオープンイノベーションを実現していきます。まずは自らが、現状のIT商社としてのビジネスモデルに甘んじることなく、危機感を持って変革にチャレンジしていくつもりです。結果として、お客様を良い意味で巻き込んだ共創(Co-Creation)で、「新たなビジネスモデルの創出」に没頭する仕事がきたら嬉しい限りです。

そんな簡単なことではないということは重々承知しています。その上で、お客様から当社と組みたいと心から思ってもらえるような会社としてのポジショニングはもちろん、メンバーがそれぞれ個人としてのビジネス仮説力、洞察力を向上し、人としての魅力も磨きながら、ミッションを全うしていきたいです。

偶然を幸運に変える「セレンディピティ」を引き寄せるために

最後になりますが、セレンディピティ(Serendipity)という言葉をご存知でしょうか?「偶然をとらえて幸運に変える力」という意味だそうです。元々は、「セレンディップの3人の王子(The Three Princes of Serendip)」というペルシャ童話から生まれた言葉といわれています。童話の内容は、主人公の王子たちが、旅の途中で優れた能力を発揮して、目的とは関係ない有益な発見に偶然(結果として)遭遇していくというものです。

フレミングによるペニシリンの発見やレントゲンによるX線の発見、3Mのポストイットの発明、トランプ大統領が武器として頻繁に活用しているTwitterなど、まさに偉大な発見や発明は、このセレンディピティから生まれています。

過去の経験から、私はこのセレンディピティを信じています。単なる幸運と思われがちかもしれませんが、必然的に起こっているようにも思えます。

皆さんも経験があるかも知れませんが、「こうしたいな!こうなったら良いな!」と強い想いを持っていたら、その願いが叶うことがあります。アンテナを張っているからこそ見えてきたり、聞こえてきたり、また意識せずとも局面局面でその想いを実現しようと判断したり。加えて、自分のアイディアを共有していくことで、フィードバックがあったり、協力してくれる人が現れたりと、「想い」の実現に近づくことができます。

心の準備をしておくことで、セレンディピティが引き起こりやすくなるでしょうし、チャンスは準備している人の元に訪れるのではないかと思っています。そのような意味では、新しい出会いの場にはフットワーク軽く顔を出し、ソーシャルメディアを駆使してアンテナを張るなど、このセレンディピティを信じて、引き起こしやすくなる行動をしながら、お客様のビジョン、当社のビジョン、個人のビジョンを成し遂げたいと思っています。

Nissho Electronicsは最新テクノロジートレンドを視野に入れた、ビジネス・アイディアの提案、設計・構築・保守・運用の一貫したソリューションをご提供しています。弊社へのお問い合わせはこちらのフォームよりお気軽にご連絡ください。

この記事を書いた人

この記事を書いた人

Mizuki (ENO) Enomoto

1997年、日商エレクトロニクス入社。エンタープライズ領域の顧客を中心に、Nutanix、Microsoft Azureなどのローンチに携わる他、国内クラウド・ベンチャーへの出資を担当。 2008年-11年、ボストン、サンノゼ駐在時にクラウドの黎明期を肌で感じて以来、スタートアップ企業のアントレプレナーシップとパッションに魅了されている。2019年5月、2回目となる駐在でNissho USA Presidentに就任し、セレンディピティを信じながら日々奮闘中。趣味は、ファミリーキャンプとゴルフ。

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