DXを支援する注目スタートアップ 2021.08.16

【TechCrunch Disrupt】過去のスタートアップバトルフィールド受賞企業特集

TechCrunch Disrupt主催の年次カンファレンス「Tech Crunch Disrupt 2021」が米国時間2021年9月21日から23日にかけてオンラインで開催されます。今年も目玉の1つはやはりスタートアップバトルフィールドです。今年はどんなスタートアップが受賞するのか楽しみですが、その一方でこのアワードは企業にとってビジネス成長のきっかけになるため、その年の優勝スタートアップに注目するだけでなく過去の受賞企業のフォローアップも重要です。

そこで今回は視点を変えて、過去の勝者に輝いたスタートアップ5社を振り返りたいと思います。

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2020年勝者:大麻の栽培管理をサポートするCanix

Canixは大麻栽培者向けに特化したERP(企業資源計画)を提供します。米国では合法大麻を栽培するために、生産者は種から販売までのデータ入力を求められるほか、植物を施設内で移動するたびに書類を提出しなければいけないなど、コンプライアンスを厳守するために時間と手間がかかることが課題でした。そのような中、Canixが提供するERPはRFIDスキャナーとBluetooth対応の測定器を利用することで管理負荷を減らすことを目指しています。

Conixのソリューションは最新のテクノロジーが活用されているわけではありませんが、大麻栽培の管理という業界ならではの課題を解決したことが評価に繋がりました。

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2019年勝者:開発者のためのクラウド基盤Render

Renderはサンフランシスコを拠点にマネージドクラウドサービスを提供するスタートアップです。スタートアップがAWSやAzureなどのクラウド上にサービス開発のための基盤を構築・運用するには、DevOpsエンジニアのエキスパートやコンサルタントを採用しなければならず、多額の資金が必要です。Renderはそうした専門家を雇う余裕のないスタートアップのために生まれたクラウド基盤です。特徴はAWSのように安定してスケールでき、Herokuのように簡単に管理ができるクラウド基盤を提供する点です。2020年10月にGeneral Catalystリードの下$4.5Mの資金調達に成功し成長を続けています。

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2018年勝者:顧客の問い合わせ体験を高めるForethought

Forethoughtが提供するサービスは顧客の問い合わせ体験を高めるというものです。顧客からの問い合わせに対してAIを活用して過去のデータから適切な回答を導き出すほか、回答できる適任者にトリアージすることで、効率よく対応できるようサポートします。さまざまな企業が問い合わせ体験の向上を目指して従来のWebや電話などに加えてAIチャットボットなどを取り入れていく中、その体験が改善していない企業は多い印象です。Forethoughtを活用することで効率的に対応できるようになり、その結果顧客体験の向上に繋がるかもしれません。2020年10月にNew Enterprise Associatesがリードし$17Mの調達に成功しました。

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2017年勝者:ワイヤレスチャージャーを提供するPi(2020年にクローズ)

従来のワイヤレスチャージャーは充電装置などのパッドの上に乗せるというものでしたが、Piが提供したのはワイヤレス充電機器の30cm以内であればどこでも充電できるというものでした。2015年にサンフランシスコで設立されたスタートアップでしたが、2020年にクローズしました。

2016年勝者:Eスポーツのプレイスタイル分析ツールを提供するMobalytics

Mobalyticsが提供するのはLOL(League of Legends)やValorantなどのEスポーツのプレイスタイルを分析するサービスです。独自の評価指標であるGPI(Gamer Performance Index)でユーザーのプレイにおける改善点を提案するほか、チーム構成などのアドバイスも行います。2020年7月にAlmaz apitalとCABRA VCがリードし$11.3Mの資金調達に成功しています。

NisshoUSA注目ポイント

過去5年間で優勝したスタートアップは業界やソリューションなどがばらばらで一見何も共通点がないように思えますが、投資の観点から見てみると5社中2社がシードラウンドでGeneral Catalystから資金調達をしていることが分かりました。

General Catalystは以前ブログで取り上げたクラウド企業ランキングTOP15で選出されているStripeやGitLabなどにも投資実績を持つ米国のベンチャーキャピタルです。投資対象はシードからレイターまで幅広く、2021年Q1に37社、2021年Q2に44社と積極的に投資をしています。

投資目線からシードラウンドのスタートアップを調査する際、Yコンビネーターや500などのアクセラレーターをフォローされている方は多いかもしれませんが、General Catalystの投資先もフォローしてみてはいかがでしょうか。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人

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Shuichi Noto

2008年にユニアデックス入社。5年間の大手通信キャリア向けの営業を経験した後、日商エレクトロニクスへ入社。大手OTTの情報システム部門向けにVDIやWeb会議などの働き方改革を促進するソリューションの販売に従事。2019年よりNissho USAに赴任。お客様のビジネスを共創&サポートできるようなソリューションの発掘を目指し日々活動中。担当領域はITインフラ全般、ヘルスケア業界、地域創生など。趣味はゴルフとサッカー。

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